「化粧水はいらない」という
──もう一つの答え
“水分負荷”から保湿を見直す
化粧水をやめたら肌がきれいになった。
その実感は、どこから生まれるのか。
その矛盾の奥に──
ちゃんと化粧水を使っている。
それでも、乾燥への不安や、刺激への気がかりが、なぜか少しずつ増えていく。
その理由を追っていく中で見過ごせなかったのが、角層が水分を含んで膨らむという変化でした。
HEMUE(へミュー)では、こうした水分による角層の変化を「水分負荷」と捉えています。
もし、「化粧水は意味ないのでは?」と戸惑っているとしたら──
あまり意識されてこなかったこの視点が、「化粧水をやめたら肌がきれいになった」という実感につながっていくはずです。
化粧水は意味ない?いらない?

そもそも、私たちが求めている「うるおった肌」とは、どのような状態でしょうか。
乾きやつっぱりが気にならない。
触れたときにやわらかく、表面がなめらかに感じられる。
時間がたっても、その心地よさが大きく崩れない。
求めているのは、こうした状態が続く肌ではないでしょうか。
そして、化粧水をつけた直後のしっとり感は、本当にこうした「うるおった肌」につながっているのでしょうか。
水分でうるおす前に、角層の状態を見直す
化粧水は、保湿成分などを含んだ水分です。それを取り込むのは、肌の一番外側にある角層。
水分を含んだ角層はやわらかくなり、つけた直後の肌はしっとりとうるおったように感じます。
だから、まず化粧水でうるおいのベースをつくる──
化粧品を開発してきた私自身も、そう考えていました。
けれど、肌が整わないときは、「化粧水を使わない」という選択肢もあるのです。
肌のうるおいとは、角層そのものの状態だからです。
角層を構成するさまざまな要素と、それらによって保たれている水分。その両方が一緒になって、「うるおった」と感じる肌を支えています。
そして、ここが肝心ですが、角層で実際に保たれている水分は、ごくわずかだということ。
たくさんの水分をため込んでいるから、うるおっているわけではありません。
むしろ、角層が多くの水分を含んで膨らむことが「水分負荷」※となり、うるおいを保つうえで妨げになることもあります。
つまり、乾燥への答えを「水分でうるおすこと」だけに求めなくてもいいのです。
角層に必要なものを、どう補えばよいのか。
水分を与えることだけにこだわらず、角層の状態を軸に、スキンケア全体を組み立て直していく。
それが「化粧水はいらない」という、もうひとつの答えの出発点です。
※水分負荷については、ページ後半で詳しく説明します。
化粧水を見直した方から
「そうはいっても、化粧水をやめるのは不安」そう感じているかもしれません。長く続けてきたものなら、なおさらです。
HEMUEの石けんとクリームを基本にしたケアを続けている方から、こんな声が届いています。

● 初めは化粧水を手放す怖さがあった
使用し始めてから、約3年が経ちました。
初めは化粧水を手放す怖さがありましたが、あの時HEMUEさんを見つけて本当によかったと思っています。
今ではファンデーションも塗っていません。周りからは肌を褒めていただくことがとても多くなりました。
▷ 続きを読む
お風呂から出たら、ナチュリモを1プッシュ顔に広げるだけで充分な保湿を感じています。
この3年間、一時期海外にいましたがその間もナチュリモを使用し続けており、環境や水が変わっても揺らぐことが本当に少なかったです。
ずっと肌荒れに悩み続けた人生だったため、ナチュリモとHEMUEさんの肌に対する新しい向き合い方にとても感謝しています。
● 化粧水をやめたら…
ヘミューさんに出会ったのは、いろんなブライダルエステを体験していたときです。
あるエステサロンで、「肌にはバリアがあるから化粧水は浸透しにくい。だから電気で一時的に弱めて浸透させる」と説明を受けたのがきっかけでした。
その時はすごいなと思いました。でも、後からおかしいと感じるようになりました。肌が元々持っている機能を弱めてまで、浸透させる必要があるのか?
結婚を控えて、化粧品を変えるのは勇気のいるタイミングでしたが、「角層のすこやか」が大切だと書かれているヘミューさんのサイトを読んで、試してみたいと思いました。
使用後は乾燥が改善したおかげで、肌につやが出るようにもなりました。
面白いことに、どこのエステでも「肌がちょっと乾燥気味ですね、化粧水をしっかり重ねづけしてくださいね」と言われていたのですが、ヘミューさんに変えてから「肌の乾燥がなくなりましたね、頑張っていますね!」と言われるようになりました。
化粧水をやめたおかげですとは…言えませんでした…
● 私の肌を助けてくれるかも
50歳になったころから乾燥がかなり酷くなり辛い毎日を送っていました。
化粧品もいろいろと試しましたが効果はなく使いかけの化粧品の瓶が増えてゆきました。ネットで「化粧水はいらない」という言葉が目に留まり、ヘミューさんのホームページをじっくりと読みました。
これなら私の肌を助けてくれるかもしれないと感じながらも半信半疑で(ごめんなさい)使い始めました。
まず乾燥肌が改善され、その後徐々に顔が明るくなってきました。いろいろな化粧品を調べ試してわかったことがあります。それはヘミューさんは化粧品づくりに対する姿勢が他の会社とは大きく違っているという事です。
この考え方に至るまで
実は、私自身も最初から化粧水を手放そうと考えていたわけではありません。20年ほど前にHEMUEを始めたとき、最初につくろうとしたのは、自分自身が納得できる化粧水でした。
化粧品会社にいた頃には十分に追求できなかった原料の由来や品質まで確かめ、余計なものに頼らず、心地よく使えるものをつくりたい。
そう考えて開発した化粧水は、しっとりとした使い心地を喜んでいただけるものになりました。
それでも、
「重ねてもフタをしても、うるおった感じが続かない」
「しっとりするのに、時間がたつと乾いてくる」
という声は残りました。
だからこそ当時は、もっとよい化粧水をつくることにこだわり続けていました。
原料を見直す。
配合を工夫する。
もっと心地よく、もっと乾燥しにくいものへ──
まだ私は、答えは化粧水の中にあると思っていたのです。
けれど、HEMUEを始めて2年ほどが過ぎても、「これだ」と思える手応えには届きませんでした。
しっとり感はつくれても、乾燥への不安や、刺激への気がかりが消えない方がいる。
もしかしたら、見直すべきなのは、化粧水の質だけではないのかもしれない。
そう考えるようになりました。
化粧水の中身だけではなく、保湿の前提へ
そんな頃に目に留まったのが、信頼している原料メーカーの研究資料でした。そこには、一定の条件下で角層が多くの水分を含むと、形や強さ、内部の構造に影響する可能性が示されていました。
より質のよい化粧水をつくれば、もっと肌のためになる。
そう信じていた私にとって、見過ごせない内容でした。
もし考えるべきなのが、添加物や原料の質だけではなく、
角層へ水分を与えること、その量や与え方そのものだとしたら──
「乾燥を防ぐには、まず水分でうるおす」。
それまで当たり前だと思っていた、保湿の前提そのものを疑うようになったのです。
化粧水をつければ、たしかにしっとりする。
けれど、そのとき角層では何が起きているのか。
そして、そのしっとり感が薄れたあと、角層はどのような状態にあるのか。
問いの中心は、「もっとよい化粧水をどうつくるか」から、「角層をすこやかな状態に保つために、毎日のケアをどう組み立てればよいか」へ。
私は、化粧水の開発も販売もやめ、スキンケアのあり方を見直し続けてきました。
年齢を重ねて、確かになったこと
そして気づけば、私自身も60代になりました。長く肌と向き合う中で、「化粧水はいらない」という考え方も自然なものになり、角層を軸にしたスキンケアも、より成熟してきました。
肌が整わないときは、「化粧水を使わない」という選択肢がある。
乾燥や刺激から肌を守ること。
ふと触れたときのやわらかさや、なめらかさ。
キメやツヤ、透明感としてあらわれる、肌全体の印象。
そのどれもが、角層の状態とつながっています。
だから、今の肌に何が必要なのかを考えるときも、何かを増やす前に、まず角層から考える。。
どう洗うか。
何を補うか。
どう守るか。
そこから生まれたのが、HEMUEの「角層を味方にする」という考え方です。
毎日のケアを続ける中で、乾燥やつっぱりに振り回されにくくなり、肌に触れたときの感触も落ち着いてくる。
そして、キメやツヤ、透明感など、肌全体の印象にも少しずつ変化があらわれてくる。
それらが重なったとき、
「化粧水をやめたら肌がきれいになった」
という実感が生まれてきます。
化粧水をやめることそのものではなく、角層のすこやかさを、毎日のスキンケアの中心に置く。
そこに、もう一つの答えがあります。

HEMUE開発|佐藤 亨
化粧品会社での経験も含め、30年以上、スキンケアの開発と販売に携わってきた60代の化粧品開発者。よりよい化粧水に答えを求めていた時代から、失敗と検証を重ね、現在のミニマルスキンケア設計にたどり着きました。(写真は50代前半の頃の登壇記録)
化粧水をやめたら肌がきれいになった理由
では、化粧水をやめると、肌には何が起こるのでしょうか。ひとつ大きく変わるのは、朝晩くり返していた「水分負荷」が減ることです。
ただ、化粧水をひとつ減らす、というだけではありません。
水分を含んで膨らみ、やがて水分が抜けていく──
そうした角層の変化をくり返す機会そのものが減っていきます。
ここから、「化粧水をやめたら肌がきれいになった」という実感につながる流れが見えてきます。

※本文中の[参考文献○]は、ページ末尾の「参考文献・根拠資料」に対応しています。
⑴ 角層のうるおいバランス
大事なことなので、もう一度説明します。肌のうるおいとは、角層そのものの状態です。
角層を構成するさまざまな要素と、それらによって保たれている水分。その両方が一緒になって、「うるおった」と感じる肌を支えているからです。
角層には、薄い角質細胞が幾重にも重なっています。
その角質細胞の中には、水分を抱える働きをするNMF(天然保湿因子)があります。
そして、角質細胞のすき間を埋めているのが、セラミドなどを含む細胞間脂質。
さらに、その表面を皮脂膜が覆い、水分の蒸散をゆるやかにしています。
うるおった肌とは、こうした要素がそれぞれの役割を果たしながら、角層全体として調和が保たれている状態です。
HEMUEでは、この調和を「角層のうるおいバランス」と捉えています。
そして、保湿で大切なのは、この「角層のうるおいバランス」を支えていくことだと考えています。
そのために、まず確かめておきたいのが、
角層には、実際どれくらいの水分が保たれているのか。
ということです。
▷ 補足:角層の4つの要素
• 並び:角質細胞
└並びが乱れると、表面のなめらかさが揺れやすくなります。
• すき間:細胞間脂質(セラミドなど)
└角質細胞のすき間が埋まっているほど、水分が逃げにくく、刺激も入りにくい。
• 中の保水:天然保湿因子(NMF)
└角質細胞の“中身”。水分を抱え込む力があるほど、うるおいが安定しやすい。
• 表面の保護膜:皮脂膜
└肌がつくるクリーム。乾燥や摩擦の刺激を受け止め、水分の蒸散をゆるやかにします。
• 整っている角層:並びが揃う/すき間が埋まる/中で保てる/表面が守れる
• 崩れている角層:並びが乱れる/すき間が広がる/中で保てない/表面が守れない
⑵ 角層で保たれている水分は、目薬数滴ぶん
角層は、水分をたっぷりためておくタンクのようなものではありません。角層の水分は、肌の内側から少しずつ移ってきて、やがて外へ失われていきます。
また、汗をかいたり、空気が乾燥したり湿ったりする影響も受けながら、水分は常に少量ずつ出入りしています。
そうした仕組みの中で、角層には実際どれくらいの水分が保たれているのでしょうか。
一定の条件をもとにしたHEMUEの概算では、顔全体の角層に保たれている水分は、おおむね0.15〜0.3mL。
目薬にすると、数滴ほどです。
一方、化粧水では「500円玉大」などの使用量が目安として示されることがあります。製品によって異なりますが、約2mLを目安としているものもあります。
もちろん、そのすべてが角層へ入るわけではありません。
ただ、角層が保てる水分は、それほど多くありません。
だからこそ、「水分が足りない」と考えるだけでは見えてこないこともあるのです。
化粧水をなじませる。
物足りなければ、さらに重ねる。
それでも肌がなかなか整わないのなら、一方向だけで考え続けなくても大丈夫です。
乾燥への答えを、角層そのものの状態から考えるために確かめておきたいのが、
水分を多く含んだ角層では、何が起こるのか。
ということです。
※数値は一定の条件をもとにしたHEMUEの概算です。算出条件と参考資料は下のアコーディオン内に記載しています。
▷ 概算に使った条件と考え方
ここで知りたいのは、化粧水を何mL使えばよいのか、あるいは何mLまでなら多すぎないのか、ということではありません。
顔全体の角層には、実際どれくらいの水分が存在しているのか。
その大きさをイメージするために、公開されている数値をもとに、HEMUEで一定の前提を置いて試算しました。
実際の顔の面積や角層の厚さ、水分量には個人差や部位差があります。
そのため、ここで示す数値は、顔全体の角層に存在する水分量のおおよその規模を捉えるための目安です。
1.顔全体の角層の体積
顔全体の角層の体積を、次の式で求めます。
顔の表面積 × 角層の厚さ
計算に用いた前提は、次のとおりです。
• 顔の表面積:約600cm²
• 角層の厚さ:約0.017mm(=0.0017cm)
角層の厚さは顔の部位によって異なりますが、ここでは、日本人成人の頬で測定された平均16.8μm(約0.017mm)を、顔全体を概算するための代表値として用いています。
600cm² × 0.0017cm = 1.02cm³
この条件では、顔全体の角層の体積は、約1.0cm³となります。
2.角層の質量
角層の密度を、概算上、水と同じ約1g/cm³と仮定します。
1.0cm³ × 1g/cm³ = 約1.0g
この条件では、顔全体の角層の質量は、約1.0gとなります。
3.角層に存在する水分量
角層の水分量は、測定方法や部位、角層内の深さによって異なります。
文献では、健康な角層の水分割合を15〜20%程度とする記載や、角層最表面の水分量を20〜30%程度とする報告があります。
また、皮膚科学の解説では、15%前後を下回ると乾燥を感じやすくなり、10%前後まで低下すると角層の柔軟性が失われやすくなると説明もあります。
そこで、この概算では、顔全体の角層に存在する水分量のおおよその規模を見るため、15〜30%という幅を置いて計算します。
角層の質量を約1.0gとすると、
1.0g × 15〜30% = 0.15〜0.3g
水1gをおおむね1mLとして換算すると、顔全体の角層に存在する水分量は、
約0.15〜0.30mL
となります。
目薬1滴を便宜上約0.05mLとすると、おおむね3〜6滴ぶんです。
なお、角層の中では、内側から表面に向かって水分量が少なくなる水分勾配があります。
角層全体に水分が均一に含まれているわけではありませんが、ここでは顔全体の水分量の規模を把握するため、15〜30%という範囲を角層全体の代表値として用いています。
4.水分割合が変化した場合の試算
次に、角層の水分割合が変化したとき、実際の水分量にどの程度の差が生じるのかを試算します。
乾燥を感じやすくなる境目を15%前後、すこやかな状態の一例を20〜25%と置いた場合、その差は5〜10ポイントです。
顔全体の角層の質量を約1.0gとすると、
約1.0g × 5〜10% = 約0.05〜0.10g
水1gをおおむね1mLとして換算すると、水分量の差は、
約0.05〜0.10mL
となります。
目薬1滴を便宜上約0.05mLとすると、約1〜2滴ぶんです。
さらに、角層の水分割合が20〜25%の状態から、強い乾燥状態の目安となる10%前後まで低下したと仮定すると、その差は10〜15ポイントです。
約1.0g × 10〜15% = 約0.10〜0.15g
水分量に換算すると約0.10〜0.15mL、目薬では約2〜3滴ぶんとなります。
ここで20〜25%などの数値を、すべての肌に当てはまる理想値として示しているわけではありません。
見ていただきたいのは、水分割合が大きく変わったとしても、顔全体の角層における水分量の差は、数滴ほどの規模だということです。
この概算からわかること
この試算では、顔全体の角層に存在する水分そのものが、おおむね目薬数滴ほどの規模になります。
さらに、乾燥した状態と、より水分を含んだ状態を比べても、その差は数滴ほどです。
これは、
「乾燥したら、その差の数滴を外から補えばよい」
という意味ではありません。
反対に、
「化粧水を2mL使うのは多すぎる」
という意味でもありません。
ここで知ってほしいのは、角層がもともと保っている水分そのものが、私たちが想像するよりずっと小さな規模だということです。
だから、化粧水を重ねても肌がなかなか整わないときに、
「まだ水分が足りないのでは」
と考え続けなくてもいい。
水分をどれだけ与えるかだけではなく、その水分を保っている角層そのものの状態へ目を向けることもできます。
そして次に考えたいのが、
水分を多く含んだ角層では、何が起こるのか。
ということです。
参考資料
以下の文献・公開資料をもとに、HEMUEで一定の前提を置いて試算しています。
• European Medicines Agency. *Winlevi, INN-clascoterone: Product Information.* 顔の平均的な表面積に相当する面積を約600cm²と記載。
• Egawa M, Hirao T, Takahashi M. “In vivo Estimation of Stratum Corneum Thickness from Water Concentration Profiles Obtained with Raman Spectroscopy.” *Acta Dermato-Venereologica.* 2007;87(1):4?8. doi:10.2340/00015555-0183. 日本人成人の頬を含む部位の角層見かけ厚を、共焦点ラマン分光法により測定。
• Ananthapadmanabhan KP, Mukherjee S, Chandar P. “Stratum Corneum Fatty Acids: Their Critical Role in Preserving Barrier Integrity During Cleansing.” *International Journal of Cosmetic Science.* 2013;35(4):337?345. doi:10.1111/ics.12042. 角層が機能を保つために保持する水分量を、約15〜20重量%と記載。
• Egawa M, Hirao T, Takahashi M. “Comparison of the Depth Profiles of Water and Water-Binding Substances in the Stratum Corneum Determined in Vivo by Raman Spectroscopy Between the Cheek and Volar Forearm Skin: Effects of Age, Seasonal Changes and Artificial Forced Hydration.” *British Journal of Dermatology.* 2008;158(2):251?260. doi:10.1111/j.1365-2133.2007.08311.x. 日本人の頬と前腕における角層内の水分濃度分布を報告。
• Bouwstra JA, de Graaff A, Gooris GS, Nijsse J, Wiechers JW, van Aelst AC. “Water Distribution and Related Morphology in Human Stratum Corneum at Different Hydration Levels.” *Journal of Investigative Dermatology.* 2003;120(5):750?758. doi:10.1046/j.1523-1747.2003.12128.x. 含水状態の違いによる角層内の水分分布と形態変化を報告。
※計算結果は、公開情報をもとに一定の条件を置いたHEMUE独自の概算です。
※この概算は、化粧水の適正使用量や、角層に与えてよい水分量の上限を示すものではありません。
※引用・転載の際は出典として「HEMUE|化粧水はいらない本当の理由」を明記してください。(内容の改変はご遠慮ください)
⑶ 水分負荷を減らし、角層を支える

角層を水に長く触れさせた条件などで行われた研究では、角層が多くの水分を含むと膨らんでやわらかくなり、その形や強さ、内部の構造にも変化が起こることが示されています。[参考文献8、9]
膨らんだ状態そのものは、角層から水分が抜けるにつれておさまっていきます。
ただし、含んでいた水分の量や、膨らんでいる時間の長さによっては、内部の構造に変化が残ることもあります。
つまり、水分を取り込むことは、単に角層の「水分量が増える」だけではありません。
角層そのものの状態も変わるということです。
繰り返される変化を、「水分負荷」と考える
このような研究での条件と、普段の化粧水使用は同じではありません。しかし、化粧水を使ったときにも、角層は水分を取り込んで膨らみ、その後、水分が抜けるにつれて膨らみがおさまっていきます。
研究で示された角層の性質を踏まえると、こうした変化が日々繰り返されることも、角層が安定した状態を保つうえで無視できない。
HEMUEでは、そう考え、こうした水分による変化を「水分負荷」※と捉えています。
だから、化粧水を重ねても肌がなかなか整わないときは、「水分負荷を減らす」という方向から考えることもできます。
角層が水分を含んで膨らむ変化を減らし、保湿の軸を、「角層のうるおいバランスをどう支えるか」へ移していく。
そこに、化粧水をやめる価値があります。
※「水分負荷」は、HEMUEが角層への水分の与え方を考えるために用いている表現です。詳しくは、下のアコーディオン内で説明しています。
▷ 研究からたどる、角層の変化と水分負荷
もう少し詳しく知りたい方へ、「水分負荷」について補足します。
HEMUEでは、角層が水分を多く含んで膨らむことや、そうした変化が日々繰り返されることまで含めて、「水分負荷」と呼んでいます。
ここでお伝えしたいのは、「水分は肌に悪い」「化粧水は使わないほうがよい」ということではありません。
化粧水を重ねても肌がなかなか整わないときに、「まだ水分が足りない」と考えるだけではなく、水分を与えることそのものを一度見直してみる。
そのための材料として、研究で確認されている角層の変化を整理します。
※「水分負荷」は、HEMUEがこのページで用いている表現です。角層への影響は、肌の状態、水分に触れる量や時間、使用する化粧品の処方や使い方などによって異なります。
1.水分を含むと、角層はどう変わるのか
角層は水分を取り込むと膨らみ、やわらかくなります。
そのため、化粧水などをつけた直後には、肌がしっとりとなめらかに感じられたり、キメが整ったように見えたりします。
こうした感触や見え方には、角層が一時的に水分を多く含んだことによる変化も関わっています。
そして、水分が抜けていくにつれて、膨らんだ状態も次第におさまっていきます。
つまり、つけたあとのしっとり感は確かにあっても、それだけで角層そのものが整ったとは言い切れません。
2.水分を多く含んだ角層で、研究からわかっていること
角層が多くの水分を含むと、単に「水分量が増える」だけではありません。
角質細胞が膨らみ、角層全体の厚さややわらかさも変わります。
角層を長時間、水に触れさせた研究では、角質細胞が大きく膨らみ、角層全体の厚さや内部の微細な構造にも変化が起こることが確認されています。
さらに、水分量や水に触れている時間が増えると、細胞間脂質がつくるラメラ構造※など、角層内部の微細な構造にも変化が起こることが研究で確認されています。
条件によっては、角層を通して物質が通りやすくなったり、角層の強さやバリアとしての性質が変化したりすることもあります。
水分が抜ければ、膨らんだ状態そのものはおさまっていきますが、含んでいた水分の量や、その状態が続いた時間によっては、内部の構造に変化が残ることも報告されています。
ここからわかるのは、
角層は、水分を多く含むほどよいわけではない。
ということです。
水分を多く含んで、しっとり、やわらかくなった角層と、すこやかに整った角層は、同じではありません。
3.研究条件は違っても、化粧水でも「水分負荷」は起こり得る
ここは、大切なところです。
角層の大きな膨潤や内部構造の変化を調べた研究には、切り取った角層をさまざまな水分量まで含水させたものや、皮膚を一定時間水に触れさせたものなどがあります。
そのため、研究で観察された変化の大きさを、そのまま普段の化粧水使用に当てはめることはできません。
一方で、研究から一貫して見えてくる角層の性質があります。
それは、
外から水分を与えると、角層はその水分を取り込み、膨らむ
ということです。
これは、切り取った角層だけで確認されている現象ではありません。
生きている人の皮膚を調べた研究でも、水分を与えることで角層の水分量が増え、角層が厚くなることが確認されています。
水分に触れる時間が長くなるほど、その変化も大きくなっています。
また、実際に皮膚へ保湿製品を使用した研究でも、製品によって角層の水分量だけでなく、水分の分布や厚さが変化することが確認されています。
化粧水も、保湿成分などを含んだ水分を角層になじませるものです。
つけたあとに肌がしっとり、やわらかく感じるのも、角層の含水状態が変化しているからです。
つまり、研究と普段の化粧水使用では、水分量や触れている時間、処方などの条件は違っても、
角層が水分を取り込めば、膨らむという基本的な変化は同じです。
化粧水を使ったときにも、角層は水分を取り込み、膨らみます。
HEMUEでは、この水分による角層の変化を「水分負荷」と捉えています。
4.水分負荷がかかると、角層はどうなるのか
化粧水を使う。
角層が水分を含み、膨らむ。
時間がたつと水分が抜け、膨らみがおさまる。
そしてまた、朝や夜に化粧水を使う。
HEMUEでは、こうした変化が日々繰り返されることまで含めて、「水分負荷」と考えています。
研究で確認されているように、水分を多く含んだ角層は、単に水分量が増えるだけではなく、その厚さややわらかさ、内部の構造、バリアとしての性質まで変わり得ます。
だからこそ、HEMUEが問い直したのは、
角層へ多くの水分を与え、膨らませる変化を繰り返すことを、毎日の保湿の基本にし続ける必要があるのか。
ということです。
化粧水を使っていて肌の調子がよいのであれば、無理にやめる必要はありません。
けれど、化粧水を重ねても肌がなかなか整わないのなら、さらに水分を与えるのではなく、
水分負荷を減らしてみる。
角層が水分を含んで膨らむ変化を減らし、その先で、角層そのものの状態を支えていく。
HEMUEが「水分負荷を減らす」と考える理由は、ここにあります。
※用語メモ
細胞間脂質とラメラ構造
細胞間脂質は、角質細胞の間を満たしている、セラミド、コレステロール、脂肪酸などを主成分とする脂質です。
これらが規則的に重なってつくる層状の構造を、「ラメラ構造」といいます。
ラメラ構造は、水分が過剰に逃げることや、外部の物質が入り込むことを抑え、角層のバリアを支えています。
天然保湿因子(NMF)
角質細胞の中にある、アミノ酸などを主成分とする、水分を抱える成分の総称です。
角質細胞が適度な水分としなやかさを保つうえで、大切な役割を担っています。
⑷ 角層そのものを整える
水分負荷を減らす。けれど、それだけで角層がすぐに整うわけではありません。
今、肌の表面にある角層は、まだ化粧水を使っていた時期からつくられてきたものだからです。
肌の内側で生まれた細胞は、少しずつ表面へ移動しながら形や働きを変え、やがて角質細胞となって角層をつくります。
その過程で、NMF(天然保湿因子)や細胞間脂質など、角層が水分を保ち、外からの刺激から肌を守るための仕組みも整っていきます。
つまり、整った角層を考えるときに大切なのは、今ある角層に何を与えるかだけではありません。
これからつくられていく角層を、毎日のケアでどう支えていくか。
そこまで含めて考えることが大切です。
化粧水をやめると、かえって乾燥することがある
ここで、知っておいてほしいことがあります。化粧水をやめたあとに、
「前より乾く」
「つっぱる」
「肌が硬くなった気がする」
と感じることがあります。
考えられる理由は、大きく二つあります。
一つは、今ある角層の状態です。
化粧水を使っているときは、角層が水分を含み、保湿成分の働きも加わって、つけたあとのしっとり感が得られます。
化粧水をやめれば、まず、そのしっとり感がなくなります。
けれど、今ある角層は、まだ化粧水を使っていた頃からつくられてきたものです。
それまでの乾燥、摩擦、紫外線、スキンケアなど、さまざまな影響も受けています。
化粧水をやめたからといって、その日から角層そのものが整うわけではありません。
つまり、化粧水をやめたことで、これまでのしっとり感はなくなった。
けれど、今ある角層はまだ、水分を保ちやすい状態に整っていない。
その間に、「前より乾燥した」と感じることがあるのです。
もう一つは、それまで化粧水で補っていた保湿成分まで減ってしまうことです。
化粧水は、保湿成分を含んだ水分です。
その中心となるのが、グリセリンなどのヒューメクタント。水分となじみながら、角層の水分保持を助ける成分です。
一般的な保湿は、こうしたヒューメクタント成分と、油分などのエモリエント成分(主に水分のフタとして働く)を組み合わせるのが基本です。
そのため、化粧水を使うことを前提に組み立てられたケアから化粧水だけを抜くと、含まれていたヒューメクタントが得られなくなります。
「まず化粧水をなじませ、そのあと乳液やクリームを重ねる」。
その組み立てから化粧水だけがなくなることで、これまでとは保湿のバランスが変わり、かえって乾燥を感じやすくなることもあるのです。
だから、すぐに「やっぱり化粧水が必要だった」と結論づける必要はありません。
ここから見直したいのは、化粧水を使うか、使わないかという二択ではなく、
角層に必要なものを、どう補えばよいのか。
そして、毎日のケア全体をどう組み立てるかです。
これからの角層を、毎日のケアで支える
洗うときに、落としすぎない。洗顔後は、角層に必要なものを補う。
そして日中は、乾燥や紫外線などから守る。
こうしたケアを毎日積み重ねながら、これからつくられていく角層が、水分を保ちやすい状態へ整っていく流れを支えていきます。
HEMUEが目指しているのは──
乾きやつっぱりが気にならない。
触れたときにやわらかく、表面がなめらかに感じられる。
時間がたっても、その心地よさが大きく崩れない。
こうした状態が続く「うるおった肌」へ整えていくことです。
化粧水をやめ、水分負荷を減らすことは、そのゴールではありません。
その先で、これからの角層を毎日のケア全体で支えていく。
その積み重ねが、
「化粧水をやめたら肌がきれいになった」
という実感につながっていきます。
⑸ 角層が整うと、肌の見え方も変わる
角層がうるおいを保ちやすい状態へ整っていくと、変わるのは乾燥の感じ方だけではありません。角層は、私たちが直接見たり触れたりしている、肌の一番外側です。
そのため、角層の状態が変われば、肌表面のなめらかさやキメ、光の反射の仕方も変わっていきます。
乾燥して粗く見えていた肌が、なめらかに感じられる。
キメが整い、自然なツヤが感じられる。
肌全体が、明るく澄んだ印象に見えてくる。
こうした変化が重なったとき、私たちは単に「乾燥しなくなった」だけではなく、
「肌がきれいになった」
と感じるのではないでしょうか。
角層が整っていくと、うるおいだけでなく、肌そのものの印象も変わっていきます。
角層を味方にするメソッド
化粧水を見直すことは、入り口です。大切なのは、その先で角層をどう支えていくか。
クレンジングや洗顔料を見直し、角層に必要なものを補い、日中の紫外線や乾燥から守る。
HEMUEでは、
洗う → 調律する → 守る
という流れで、角層を軸にスキンケア全体を組み立て直します。
それが、HEMUEのミニマルスキンケアメソッドです。
角層を味方にする設計──
ミニマルスキンケアメソッド
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このメソッドを支える開発思想
なぜ、化粧品が直接触れる角層から考えるのか。
美容成分に何を期待し、化粧品には何を担わせるのか。
HEMUEの製品づくりの考え方をまとめています。
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化粧水についてよくある質問(FAQ)

ここまで読んで、
「考え方はわかった。でも、私の肌の場合はどうなんだろう?」
そんな疑問が浮かんでいるかもしれません。
ここからは、よくある疑問に、角層という視点からお答えします。
Q1. 化粧水をやめたら、肌はきれいになりますか?
A. 化粧水をやめることは、「肌がきれいになった」と感じる変化の入り口の一つです。HEMUEでは、その先で水分負荷を減らし、角層を軸に毎日のケア全体を組み立て直していくことが大切だと考えています。
角層が整っていく中で、乾燥やつっぱり、感触、キメやツヤなどの改善が重なり、「肌がきれいになった」という実感につながっていきます。
Q2. 化粧水をやめたら、前より乾燥するように感じます。合っていないのでしょうか?
A. 化粧水をやめたあと、一時的に乾燥やつっぱりを強く感じることがあります。それまで得られていたしっとり感や、化粧水に含まれていた保湿成分がなくなる一方で、今ある角層がすぐに整うわけではないからです。
すぐに「化粧水が必要だった」と結論づけず、洗い方や洗顔後の保湿、日中の守りまで含めて見直してみてください。
強い乾燥や赤み、かゆみ、痛みなどが続く場合は、必要に応じて皮膚科へ相談してください。
Q3.化粧水で水分補給することに意味はないのですか?
A. 意味がないわけではありません。化粧水をつければ、角層が水分を含み、保湿成分の働きも加わって、しっとりした感触が得られます。
化粧水を使っていて肌の調子がよいのあれば、無理にやめる必要はありません。
HEMUEが提案しているのは、肌が整わないときに、「まず水分でうるおす」以外の方向から考えてみることです。
Q4.インナードライにも、化粧水はいらないのでしょうか?
A. いわゆるインナードライは、角層の表面は皮脂で覆われていても、角層内の水分を保ちにくくなっている状態です。そのため、「もっと水分を与える」ことだけでなく、洗いすぎや重ねすぎを見直し、角層のうるおいバランスを支えるケアを考えることが大切です。
Q5.敏感、ニキビなど、肌が不安定なときはどうすればよいですか?
A. 化粧水を使うか、使わないかだけで判断せず、洗浄、摩擦、化粧品の重ねすぎ、乾燥や紫外線など、毎日のケア全体を見直します。赤み、かゆみ、痛み、浸出液、強い皮むけなどがある場合や、症状が続く場合は、スキンケアだけで解決しようとせず、医師の判断を優先してください。
Q6.HEMUEで手応えを感じられるまで、どれくらいかかりますか?
A. 個人差はありますが、変化のきざしは2〜6週間ほど、実感の目安としては1〜3か月ほど見ていただくとよいと思います。まずは4週間。
つけた直後や翌朝だけではなく、洗顔後のつっぱり、日中の乾燥、肌の感触などが、数日、数週間の中でどう変わっていくかを確かめてみてください。
化粧水を見直したあと、角層をどう支えていくのか。
HEMUEのミニマルスキンケアメソッドでは、
洗う → 調律する → 守る
という流れで、毎日のスキンケアを角層から組み立て直していきます。
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参考文献・根拠資料
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免責・注意事項
• 本記事はスキンケアに関する一般的な情報提供であり、医療行為の代替ではありません。症状がある方、治療中の方は医師(皮膚科)の判断を優先してください。• いずれの化粧品でも、体質・肌状態によって合わない場合があります。赤み、かゆみ、刺激、悪化などが出た場合は使用を中止し、必要に応じて医療機関へ相談してください。
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初版公開:2007年最終更新日:2026/09/03
