カート

化粧水は、いらない。


化粧水をつけるほど、
スキンケアをがんばるほど、
肌にうるおいが宿らなくなっていく不思議な現象...

どうすれば、肌にうるおいが宿るのだろうか?


化粧水がいらない理由と乾燥肌に本当に良いスキンケアを解説


化粧水については、「化粧水では保湿できないので必要なし!」という皮膚科医と、「日本人の肌には化粧水が必要!」という皮膚科医がいます。

皮膚科医でさえも見解が異なるので、もしかしたら、あなたは、「もっと肌にうるおいが欲しいけれど、いったいどうしたらよいのだろう、本当に良いスキンケアって…」と、戸惑っているかもしれません。

私はスキンケアのための製品を開発する立場ですが、十数年前、「化粧水はいらない」と判断し、自身で開発した化粧水の販売をやめました。

化粧水をたっぷりつけていると、「水分の与え過ぎで逆効果になる恐れがある」と、気づいたからです。

スキンケアの大きな役割は、「肌のうるおいを保てるようにサポートすること」だと思います。そのための保湿において大事なことは、水分をたくさん与えることではなく、できるだけ肌に負担をかけずに「保湿成分」を与えることです。

水分は、その保湿成分を肌(角質層)に馴染ませるための補助に利用するものなので、「水分を与え過ぎてしまいがちな化粧水はいらない」と考え、私は根本から見直した新しいスキンケアを開発しました。

頑張らなくても肌の乾燥がやわらいで、「きれいですね!」と、褒められるようになったと喜んでいただいています。


茅ヶ崎:配信開始2007年:最終更新2021年05月



いガラスのボトルを1本だけとってあります。

ヘミューを始めた2005年につくった、「フロロ」という名前の化粧水が入っていたボトルです。

フロロは「合成界面活性剤」や「合成防腐剤」など肌の負担になってしまう心配のある成分を使用せずにつくった化粧水で、お客様にその心地よい使用感を気に入っていただけていましたし、私自身も使用していました。

まさか、捨てることになってしまうとは想像もしていなかったのです...


化粧水の最大の矛盾

ょっと、お風呂に浸かっている状況を思い出してみてください。

お湯がどんどん体の中に浸透してきたことはありますか?

ありませんよね。

でも、なぜ、お湯は体の中に浸透しないのでしょう?

それは、肌が水分をはじいているからですね。

水分のはじき具合が、健康で若々しい肌かどうかの物差しにもなっていて、健康で若々しい肌ほど水分をはじく力があります。

この水分をはじく仕事をしている肌に、水分をたっぷり浸透させようとして化粧水を繰り返しつける...

よく考えてみると矛盾を感じませんか?

この矛盾する行為は、果たしてお肌のお手入れに本当に役立つのでしょうか...

私は、化粧品会社に勤めていたころから、「保湿の秘訣は、まず化粧水で十分に水分を与えること」と、思い込んでいました。

そのため、「乾燥で悩んでいます。どうしたらよいでしょうか?」といった内容の相談を受けることがあると、「化粧水をたっぷりつけてみてください」と、アドバイスしていたのです。

その結果、「調子がよくなったと思う」と、お返事をいただく一方で、「化粧水をたっぷりつけると保湿してからしばらくは良いのですが、夕方になると乾燥で肌がカサカサ、ムズムズするようになってきた...」と、乾燥が進行したように感じるという方もいらっしゃいました。

そうなってしまうのは化粧水の内容成分に問題があると考え、HEMUEで化粧水を開発するときは、たっぷりつけても肌に負担がないようにしようと内容成分に気を配りました。

だから、自信を持って「フロロをたっぷりつけるように」と、勧めていたのですが、やはり、乾燥が改善しない方がいる...

「もしかしたら、内容成分の問題だけではないのかもしれない」

私は、矛盾する行為が気になり、「化粧水をたっぷりつけること自体に問題があるのでは」と、思うようになったのです。

そして、色々調べ直していたところ、ある原料メーカーから入手した資料により、化粧水で保湿する方法には隠れていて見えない問題=「落とし穴」があると気づきました。

後で詳しく説明しますが、この落とし穴に落ちてしまうと肌の保水力が低下していきます。

化粧水をつければつけるほど落とし穴に落ちやすくなり、肌にうるおいが宿るのを妨げてしまいます。そのため、乾燥に抗う毎日が続いてしまうのです。

「どうしよう...」

それが正直な気持ちでした...



そもそも、なぜ、肌の悩みに興味をもったのか?

時、働いていた化粧品会社で、私は女性の肌の悩みに仕事として初めて接しました。

全国にサロン展開していた会社だったので、そのサポートに携わる中で、直接、お客様に製品や美容理論の説明をする機会がたくさんあったのです。

「佐藤さんは男性だから、女性の肌の悩みを聞いたり化粧品の説明をするのは大変だったのではないですか?」と、たまに聞かれるのですが、別に大変だとは思いませんでした。

私は男性ですが、女性の肌の悩みにはなぜか興味があったのです。

パックや美顔器なども色々揃えて肌の手入れを頑張っていた母が、シミが増えてがっかりしていたのを知っていたからかもしれません。

今だから言えるのですが、昔は、化粧品の品質の影響でシミができてしまった女性が少なくなかったそうです。

母もその中の一人だったのだと思います。

私が化粧品の会社で働いている時も、母のような経験をした人の話をたくさん耳にしました。

そのことに心を揺さぶられたこともあり、肌のことで悩んでいる方の話は積極的に聞きたいと思っていましたし、話を聞くと何か力になれることはないだろうかという想いが生まれました。

だから、会社が用意した研修だけでなく、化粧品の原料や肌について学べる場には積極的に参加するようになりました。

そうやって学んだ私は、私のアドバイスがお客様の役に立ったと知ると、とても嬉しかったのです。

しかし、だからこそ、肌の悩みを改善できずにいる方が気になって仕方がありませんでした。

女性の方は、自然にメイクアップをするようになる方が多いと思います。

そのメイクをクレンジングで落とし、さらに洗顔、その後、化粧水で水分を補い、美容液やパックで栄養(?)を与え、クリームで保護する...という一連の流れが毎日の習慣として生活に組み込まれていきます。

ですが、この「塗り重ねる習慣」は、「肌がうるおったように感じさせるだけの作業」になってしまいがちです。肌自体にうるおいは宿らず、その影響で調子を崩してしまうことも少なくありません。

そんな女性の肌の悩みに接するたびに、なんとか力になりたいと思っていましたし、HEMUEを始める時も、「塗り重ねる習慣」の中で「気づかないうちに肌にかけている負担」を減らせるようにしたいと思っていました。

そうすることが、肌の悩み改善の第一歩だと思っていたからです。

けれども、化粧水を開発したっぷり付けるように勧めていた私は、まだそのスタートラインに立てていなかったのです。

化粧水の落とし穴に気づけて「よかった」という気持ちと、「これからどうしたらよいのだろう..」という気持ちが入り混じりました。

葛藤しましたが、「化粧水を保湿に使うのは間違っていたので販売をやめます」と、正直にお話しするのが、お客様のためにも私自身のためにも最善だと思いました。

とはいえ、当時は「化粧水はいらない、つけなくてもいい」と、言ってもなかなか理解してもらえなかったのです。

HEMUEを続けるには、「化粧水を使わなくても大丈夫」と、実感していただける製品をつくるしかない状況でした...



「化粧水をやめたおかげですとは…言えませんでした」

んな状況で最初につくったのは保湿クリーム「ナチュミルク」です。

「化粧水をつけても、つけなくても、肌の調子は同じ...」と、がっかりさせてしまわないように改良を重ねながら、一緒に使用して欲しい洗顔石けんや日焼け止めも開発。

10年かかりましたが、なんとか必要な製品を揃えることができました。

今も多くの女性にとって、「化粧水は必須アイテム」というのが常識です。

ですが、そんな中でも、「いらないって本当?つけなくてよいって本当?」と、化粧水に疑問を感じ始めた方が増え、HEMUEの製品に興味を持っていただけるようになってきています。

使っていただいた方には、「いくつ塗り重ねても肌が乾燥してしまう悩みが改善した、肌がきれいになった」と、喜んでいただけるようになりました。「あきらめずに続けてよかったなぁ」と、安堵しています。


先日も、とても嬉しいレビューをいただいたので読んでみます...

*化粧水をつけないほうがよいなんて、ちょっとショック*

「化粧水をつけてもつけてもカサカサ乾燥して痛いぐらいだったのが、石けんで優しく洗ってクリームを塗るだけ。それだけでうるおってすごく調子がよいし、自分でも肌がきれいになったと思います!化粧水をつけないほうがよいなんて、ちょっとショックでしたけど、やっと本当に肌にいい化粧品に出合えたんだなぁと思います。」


*化粧水をやめたおかげですとは…言えませんでした*

「…ヘミューさんに出会ったのは、ブライダルエステに通い始めたのが、きっかけでした。

結婚を控えて、いろんなエステを体験していたところ、あるサロンで、「肌にはバリア機能があるため化粧水をつけても少ししか浸透しない」「うちでは電気を使いバリア機能を一時的に弱めて、化粧品の成分をしっかり浸透させることができる」と説明を受け、その時はすごいなと思いましたが、後からおかしいと感じるようになりました。

肌が元々持っている機能を弱めてまで、肌に異物を浸透させる必要があるのか?

〜中略〜

ヘミューさんのサイトには、私の疑問に真正面から回答が書かれていました。「肌が水分をはじく仕様なのに、水分を浸透させようとする矛盾」をしっかり指摘されているのを読んで、ここの化粧品を試してみたいと思いました。2ヶ月後に結婚式を控えていて、化粧品を変えるのは勇気のいるタイミングでしたが、ナチュミルクを購入しました。

使用後は、最初に書いた通り、翌日から化粧水が不要だと実感しました。面白いことに、どこのエステでも、いつも「肌がちょっと乾燥気味ですね、化粧水をしっかり重ね付けしてくださいね」と言われていたのですが、化粧水をやめてナチュミルクに変えてから、エステで「肌の乾燥がなくなりましたね、頑張っていますね!」と言われるようになりました…化粧水をやめたおかげですとは…言えませんでした…乾燥肌が改善したおかげで、肌につやが出るようにもなりました。

朝は洗顔料を使わないぬるま湯洗顔に切り替えたので、それも複合効果があったと思います。(ヘミューさんの石鹸はまだ試せていません)

今までお風呂上がりに、化粧水の重ね付けに30分かけていたのが、ナチュミルクを付けるだけでいいので、1分で済むようになりました。子育てが始まったら、忙しくて毎日30分も化粧水を付けてはいられないと思いますが、ナチュミルクに出会ってその心配もなくなりました。子供にも使えそうです。長年安心して使える、本当に肌のことを考えた化粧品だと思います。こういう商品に出会えて嬉しいです。ずっとこの先も同じ品質で販売し続けてくれたらいいなと思います。(販売中止になったり、有名になりすぎて質が落ちたら…と心配したりしています)」



うるおいの仕組みと化粧水をやめるメリット

粧水を使うのをやめたのに、なせ、肌の調子がよくなったのでしょうか?

その理由は、「うるおいの仕組み」の中に隠れています。

とても大事なことなので順番に詳しく説明していきますね。


1.そもそも「肌のうるおい」とは何か?

冒頭で、「肌のうるおいを保てるようにサポートすること」が、スキンケアの大きな役割だと話しました。

でも、そもそも、「肌のうるおい」とは何でしょうか?

実は、「肌のうるおい」は、単に水分や油分のことではないのです。

皮膚科学の専門書では、うるおいは、「肌表面、角層細胞内、角層細胞間の3カ所に存在する保湿因子そのもの(皮脂膜・NMF・細胞間脂質など)や、これらの保湿因子の働きによって保たれている水分」と、表現されています。

少し難しく感じるかもしれませんが、要は、うるおいは「角質層を構成している全ての要素でできている」ということです。

つまり、肌の表面でバリアの役割をしている角質層そのものが「うるおい」なのです。


肌の構造図


そして、角質層の保湿因子の働きによって水分が適度に保たれている「健康な状態」が、うるおいが宿っている状態です。

だから、「肌のうるおいを保てるようにサポートすること」=「角質層を健康に保つためのお手入れの継続」です。

私は、これを「肌にうるおいが宿る習慣」と呼ぶことにしました。

もし、肌の不調で悩んでいたら、「肌にうるおいが宿る習慣」で、角質層な健康を育ててください。

肌の調子や美しさは、角質層の健康状態に大きく左右されています。

角質層が健康になってくると乾燥がやわらいでキメが整ってきます。キメが整ってくると、内側から肌が輝いて「きれいですね!」と、褒められる素肌が育ってきます。

反対に角質層の健康が損なわれしまうと肌が乾いてカサカサし、キメが乱れ、肌の艶やかさを失います。

毛穴の目立ち、乾燥による小じわ、ニキビなどの、様々な不調が起りやすくなります。

それだけではなく、角質層の「バリア機能」が弱まってしまうので、肌が敏感になり、シミ・シワもできやすくなります。

肌の奥には「肌の新しい細胞」をつくる場所がありますが、そこに刺激が伝わりやすくなるからです。


2.化粧水をおすすめできない理由

「肌にうるおいが宿る習慣」を実践する場合、化粧水はおすすめできません。

なぜなら、「水分を与え過ぎると角質細胞が壊れ、健康を損なってしまう」という指摘があるからです。

化粧水は江戸時代にも使われていたと言われていますが、その頃は拭き取りに使ったりおしろいを溶くために使ったりしていたようです。

今のように、「肌に水分を補給するために欠かせない」と、言われるようになったのは、明治・大正の頃、それとも昭和になってからなのでしょうか...

実は、1980年代ぐらいまでは角質層は死んでしまった細胞が積み重なった単なる物質として扱われ、剥ぎ取ったほうがよいさえと考える研究者もいたそうです。

化粧水を必須とする保湿のやり方はそんな時期に普及していったのだと思われます。

ですが現在は、角質層の健康を守ること・保つことが、いかに大事かということが分かっていて、美しい素肌を保つために、どうやって立派な角質層を育てればよいのかという研究が盛んになっています。

そうした研究の結果、「水分を与え過ぎると角質細胞が壊れて角質層の健康が損なわれていく」と、指摘されています。

その理由は、角質層内の「水分の状態」が関係しています。


3.「二次結合水」を保つのが保湿の本来の目的

角質層内の水分の状態は大きく3つあるとされています。

「一次結合水」、「二次結合水」、そして「自由水」の3つです。

一次結合水と二次結合水は、角質層内のアミノ酸、タンパク質、イオン類などの分子と結びついている水分です。

一次結合水は、角質層内の水分の5%ほどで、160度で加熱しないと蒸発することはないぐらい角質層内の物質としっかりと結合しています。

二次結合水は、乾燥した環境ではゆっくりと蒸発していくようなゆるい結合状態です。そのため、温度、湿度などの外部環境によっては失われてしまいます。

ですので、二次結合水を保つことが保湿の本来の目的です。

自由水は、角質層内の物質とは結合していない状態の水分を指します。

化粧水で水分をたくさん与えても「角質層内の物質と結合できない水分」は、自由水としてどんどん増えていきます。

そして、自由水が一定の量を超えると、角質層を構成している角層細胞の張りがなくなって脆くなり、最終的に破壊されてしまうと指摘されています。

だから、「自由水をたくさん与えて逃さないようにする保湿」なのか、「角質層内の物質と結びついている水分(二次結合水)が失われないようにするための保湿」なのかで、肌の調子が大きく違ってくるのです。

前者の保湿は、「水分をたくさん与えるために化粧水を大量に重ね付けし、クリームで蓋をする」といった流れのスキンケアですが、上の指摘を踏まえると水分の与え過ぎで角質層を壊し肌の調子を低下させる恐れがあります。


4.顔の角質層に必要な水分はおおよそ目薬2、3滴分

肌の中には、体の中から、つまり内側から水分が供給される仕組みになっています。

そして、水分をはじく役割をしている角質層内には、肌の内側から届けられる水分と汗の水分が含まれていると考えられています。

肌は、その水分によって柔軟さなどを得ているので、もし、水分がなかったらパリパリになって裂けてしまいますが、「顔の部分の角質層」には、どれぐらいの量の水分が含まれているでしょうか?

水分は角質層の重さの20%〜30%ほど含まれている状態が理想だとされています。

角質層は14層ほどが重なってできていて、その厚さはラップと同じ(0.02mm程)ぐらいとされていますが、顔の角質層は7〜10層程度とされているのでさらに薄いです。

それをもとにざっくり計算すると...

0.3ccぐらいの水分が含まれていることになるでしょうか。

肌に乾燥による不快感が生じるのは、角質層に含まれている水分が減った影響ですが、仮に水分が半分近く減ったとしても、その量は0.1〜0.2ccほどです。目薬2、3滴分ぐらいで十分なので、角質層に水分を補う必要があるとしても、美容液やクリームなどで十分に補えます。

特に化粧水を使う意味はないですし、化粧水を重ね付けしても「貯水」はできません。

重ね付けしている時に、実際に肌に起きていることは全く違うのです。


5.押し込まれてくる水分に必死で抵抗している

たとえば、ラップぐらいの厚さしかない薄い紙が水分を吸い込んでびっしょり濡れたらどうなるでしょうか?

ぐしゃぐしゃになって、もろくなって、場合によっては破けてしまうかもしれません。

破けないにしても、過剰な水分が蒸発した後の紙はとても乾燥しバリバリした状態になりますよね。

角質層は化粧水を重ね付けされている間、その紙と同じ状態になってしまわないように必死で抵抗しているんです。

外から大量の水分が浸透してきたら壊れてしまうので、水分を浸透させないようにはじきます。はじかれた水分は浸透できずに蒸発していきますが、それでも水分を与えようと押し込み続ければ「自由水」がどんどん増えていき、やがて角質細胞が壊れだします。

角質細胞が壊れだすと、当然、角質層の構造も崩れだします。

もろくなった紙と同じように、水分を保つ力が低下した乾燥しやすい状態になっていってしまうのです。

だから、もし化粧水をつけるとしても軽く湿る程度の量に留め、水分を押し込み過ぎないようした方がよいのです。

なのに、顔の肌には化粧水をたっぷりつける必要がある、たっぷりつけるのが良いと思ってしまうのは、なぜでしょうか?

その理由は大きく2つあると思います。

「保湿成分を十分に与えられない」、「メイク効果に惑わされてしまう」の2つです。


6.化粧水をたっぷりつけてしまう2つの理由

(1)化粧水では保湿成分を十分に与えられない

角質層の表面は、肌がつくるクリームとも言われる「皮脂膜」で保護されています。

ですが、洗顔すると汚れとともに「皮脂膜」も落ちてしまうので、角質層の表面がむき出しになります。その影響で「二次結合水」が蒸発しやすくなるので、乾燥を感じやすい状態になります。同時に「水分をはじく力が弱まった状態」にもなります。

皮脂(油分)が分泌され、皮脂膜(油分・水分・保湿成分が混ざり合ったもの)が復元してくると解消されてきますが、ある程度、復元するまでに1時間ほど、完全に元に戻るまでは4時間がかかると考えられています。

ですので、洗顔の後は、皮脂や皮脂膜と同じような成分を利用して、角質層を乾燥や刺激から守るのが自然なお手入れです。

しかし、化粧水の内容成分は、皮脂・皮脂膜とはぜんぜん違います。

化粧水は水分をたっぷりとつけられるようにすることが前提なので、水分を大量にし、油分はゼロ(最近は、油分を少量混ぜたものも登場していますが)、肌にしっとり感を与えるための保湿成分は少量にして作ってあります。

そして、化粧水をたっぷりつけた後に得られる「しっとり感」は、化粧水の水分ではなく保湿成分によるものです。

だから、繰り返しつけないと、肌がしっとり感じるほどの保湿成分を与えることができないのです。

化粧水をたっぷりつけたくなるのはそのためですが、たっぷりつけることで肌がしっとりすれば、「化粧水で水分をたっぷり与えることは大事」と、勘違いしても仕方がありません。


(2)化粧水によるメイク効果に惑わされてしまう

角質層は水分を吸い込むと膨らみます。

すると、肌にハリがでたように感じます。そして、瑞々しさが増しきれいに見えるようになります。

この見た目のよい変化は嬉しく感じると思います。だから、たっぷりとつけたくなってしまうのではないでしょうか。

でも残念ながら、そう見えるのは水分を吸い込んで膨らんでいる間だけ。一時的なもので、本当に肌がきれいになったのでも肌質がよくなったのでもないのです。

外から与えた過剰な水分(自由水)は角質層に留まることができないので、どんどん蒸発していきます。

そして、水分の蒸発とともに角質層はしぼみます。

時間の経過とともに肌に乾燥を感じだし、見た目も化粧水をつける前の肌の感じに戻っていくのはそのためです。

「水分が逃げないように、最後にフタをする基礎化粧品をつけるとよい」と説明されると思いますが、実際には自由水の蒸発を防ぐことは難しいですし、「メイク効果」を持続させるために「フタ」をしても、本当の意味で肌がよい状態になるわけではないのです。

一時的な満足感と引き換えに、いつの間にか肌質が乾燥肌・敏感肌になってしまっている...ということも考えられます。

角質層が「未熟化」してしまうからです。

実は、この未熟化が化粧水の「落とし穴」なのです...


7.角質層の未熟化とは?

角質層は角質細胞が積み重なってできています。

角質層がレンガの壁だとすると、角質細胞はレンガのブロックです。

角質層の「未熟化」とは、正常時よりも小さくて弱い「未熟な角質細胞」が積み重なってしまうことです。

成熟と未熟化

そうなると、水分を保つ力も肌の内側を守る力も弱くなります。

なぜ、未熟化が起こるかですが、例えば化粧水を重ね付けし続けた影響で、角質層の上層部の構造が崩れ始めたとします。

肌は、その状況を放置しておくわけにはいきません。

「応急手当」のために、通常の肌の生まれ変わり(ターンオーバー)工程をスキップしてでも、早く新しい角質層に入れ替えようとします。

すると、角質細胞が本来の成熟した状態になるのを待たず、未成熟なままの角質細胞を積み上げてしまいます...

それが続けば続くほど角質層は未熟化し、「不健康」になっていきます。

水分を保つ力も肌の内側を守る力も弱くなるので、乾燥しやすく刺激に敏感になってしまいます。

つまり、乾燥肌、敏感肌になってしまうのです。

だから、乾燥や刺激による不快感や肌トラブルを改善するには、まず、未熟化をストップし健康な角質層を取り戻す必要があります。

そして、「水分の与え過ぎで角質層が未熟化するリスクを減らせること」、「水分の与え過ぎをやめて、乾燥肌・敏感肌を本来のよい状態に近づけて(戻して)いけること」が、化粧水をやめるメリットです。



乾燥肌・敏感肌に本当に良いスキンケアのためのまとめ

て、冒頭で、「『化粧水では保湿できないので必要なし!』という皮膚科医と、『日本人の肌には化粧水が必要!』という皮膚科医がいます...」と、お話ししました。

いったいどちらの見解が正しいのでしょうか。

最後に、ここまでお話ししてきたことをまとめる意味でも、スキンケアのための製品を開発する立場である私の考えをお話しします。


「日本人の肌には化粧水が必要!」だという皮膚科医は、「日本人は角質層が薄くてインナードライになりやすいから」という理由で化粧水が必要だと言っています。

そこで、まず、いわゆる「インナードライ」についてですが、これは「乾燥肌であるが、肌がテカるぐらい皮脂がでる状態」を指します。

この状態になると、肌がゴワゴワしたりカサカサしたりという不快感が生じたり、皮脂が詰まり角栓やニキビができやすくなったりします。

このインナードライになってしまうのは、「角質層に備わっている水分を保つ力が弱くなってしまうこと=二次結合水を保ちにくくなること」が、大きな原因です。

ですので、予防や改善には角質層の保水力をサポートできる「保湿成分」が役立ちます。

そして、予防や改善のために大事なことは、水分をたくさん与えることではなく「保湿成分」を適度に与えることです。水分は保湿成分を肌に馴染ませるための補助として利用するものです。

この保湿成分には性質や働きが異なる様々な種類がありますが、大きく分けると「ヒューメクタント」と「エモリエント」の2つに分けることができます。

ヒューメクタントは「保湿剤」という意味ですが、化粧品用語としては「水分と混ざり合う水溶性の保湿成分」を指します。エモリエントは、「水分を蒸散させないように膜を張る油溶性の成分」を指します。

そして、化粧水が必要という皮膚科医も化粧水が不要という皮膚科医も、乾燥肌やインナードライの肌には角質層の水分量を増やす「ヒューメクタント」を与えることが欠かせないという点では一致しています。

つまり、皮膚科医の「化粧水が必要か不要か」という議論は、「ヒューメクタントを化粧水で与えるのか、化粧水以外の保湿製品で与えるのか」ということを議論しているのと同じ事だと思います。

だから私は、「どんな保湿製品でヒューメクタントを与えるのがよいのか」を、よく考えることが大事だし欠かせないと思います。

これまでお話ししてきたように、水分補給が目的の化粧水の場合、肌に与えたい保湿成分=ヒューメクタントの配合率は低めです。

そのため、肌が求める適度な量のヒューメクタントを与えるためには化粧水を大量につける必要があり、大量に化粧水をつけると、角質層の防御力や許容量を超えた水分補給(過剰補給)になりやすいと思います。

水分の過剰補給が続くと角質層自体の保水力自体が低下していくことが指摘されていますので、化粧水をつけることがきっかけでインナードライになってしまう恐れや、化粧水をつけてもつけても肌の乾燥が落ち着かない状態になってしまう心配があります。

化粧水について皮膚科医の見解が分かれるのは、このようなデメリットがあるからで、デメリットを考慮していれば化粧水での保湿については慎重になるのではないかと思います。

私も保湿には化粧水は不要だと考え、「角質層を健康に保つためのお手入れの継続=肌にうるおいが宿る習慣」に役立つ製品の開発を続けています。

現在は、洗顔石けん・保湿クリーム・日焼け止めの3ステップ、そしてオプションとしてヒューメクタンを補うための保湿美容液を提案しています。

「化粧水はいらないかもしれない」と感じていたら、ぜひ、HEMUEで「肌にうるおいが宿る習慣」に切り替えてみてください。

化粧水から解放され、きれいですね!と褒められる素肌が育ってきます。

|+| 「肌にうるおいが宿る習慣」へ続く

きれいになったと喜んでいただけるようにお手伝いします。



-参考文献-
『皮膚科学』大塚藤男,上野賢一 金芳堂(2011)
『美容と皮膚の新常識』戸田浄 中央書院(2006)
『岩波 生物学辞典』第5版
『老化と寿命』三石巌 太平出版(2002)
『皮膚は考える』傳田光洋 岩波書店(2005)


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