カート
腸を整える「第2話」

うんちの状態とうんちの回数は理想的ですか?


回、一日の理想のうんちの回数は「食事の回数と同じ」だとお話ししました。

今回は、うんちの状態と回数が理想的ではないと、どんな問題が起こるのかお話しします。


うんちは死骸でできている!

「うんちの成分」

水分:約70%
腸壁細胞の死骸:約15%
細菌や細菌の死骸:約10〜15%
食物繊維・老廃物など:残りの分

つまり意外なことに、水分を除くと、うんちの成分はほとんどが細胞や細菌の死骸です。

そしてうんちが理想の状態であるときは、次のようになります。

1、量 バナナ状うんちが2〜3本。1日(2〜3回で)約300g。
2、硬さ 硬すぎず柔らかすぎず、スルッと出る。
3、形 バナナ状
4、大きさ 直径2センチ、長さ15センチ。
5、匂い くさくない。
6、色 赤ちゃんのうんちのような明るい黄褐色。


腸内にビフィズス菌や乳酸菌など有用な菌が多い場合は、腸内の環境が弱酸性に保たれ便の色は黄色に近くなります。反対に腐敗菌などが多くなると腸内の環境がアルカリ性になるため、便の色が茶褐色から黒褐色になってきます。(色はイカ墨など食材の色に影響を受けることもあります)

健康や美肌のためには黄色にちかい便を維持することが重要になります。

けれども、うんちの状態やうんちの回数を完璧に保つことは難しいと思います。できるだけ理想に近づけるため、理想から離れ過ぎるとどのような問題が起こるのか、お話しします。


うんちが理想から離れ過ぎたとき

「毒素が逆流していく」

便には有毒な老廃物も含まれます。

滞留=つまり排便が滞ることで、有毒な老廃物が腸壁から血液中に吸収されやすくなり体内に戻っていきます。 

というと、え?ホントと思うかもしれないので詳しく説明していきます。

まず有毒な老廃物がどこからやってくるかというと、

体の細胞は代謝によって分解していくんですが、そのときに有毒な老廃物が生まれます。

口から吸っている空気にも、飲み物、食べ物にも有害な成分は含まれています。

それを体に残しておくとまずいので、体には高性能の解毒システムがあります。

この解毒システムを構成している主なパーツは、リンパ系、肝臓、腎臓、肺、そして腸と皮膚です。

腸や皮膚は解毒システムでフィルターされた後の老廃物を排出する器官ですが、リンパ系と肝臓は、腸に老廃物を届けていますのでリンパ系と肝臓の腸との関係についても説明しますね。


■リンパ系について

リンパ系と聞いてどう感じるでしょうか?

リンパ系は体内のごみ収集システムです。

体内の老廃物をリンパ液が回収し、そのリンパ液を運搬するネットワークがリンパ系です。

リンパ系は他にも消化吸収された脂肪分の運搬をしたり、免疫のもとになる細胞を作っています。皮膚とも関係が深いですね。

で、このリンパ系なんですが、老廃物を運んできたリンパ液を腸に排出するのです。

老廃物には毒素も含まれますが、大腸に吸収機能があるため、便が滞留するとリンパ系が運んできた毒素は体に戻っていく。

つまり毒素が逆流してしまうのです...


■肝臓について

肝臓にも解毒機能があり、体内に入ってきた体に悪いもの(アルコール〜合成化学物質、例えば殺虫剤なども)を腸に送ります。

毒素を水に溶ける状態にし、たん汁に排出、胆汁によって毒素が腸に運ばれるという流れです。そして毒素が便になって体の外にでていくのです。

でも、リンパ系と同じで、便が滞留すると大腸で毒素が吸収され体に戻っていく...


毒素が逆流すると、毒素は体の中にとどまり細胞に定着していきます。

その影響で体のあちこちに異変が起こる恐れがあり、もちろん皮膚に起こる恐れもあります。

皮膚も排出器官の一つなので異変がでやすい場所なのです。

皮膚からでる毒素量の増加は、ニキビ吹き出物だけでなく、カサカサしたり、シミ、シワ、乾燥、皮脂過剰などの原因になる場合もあります。


「腸がダメージを受け、腸内環境が悪化する」

うんちが理想から離れると、腸がダメージを受け、腸内環境が悪化します。その結果、腸の3つの大切な働きが機能しなくなります。

出口が詰まっていると消化、吸収の流れが上手く進まなくなる。

小腸では消化物の腐敗が起こって腸が弱っていく。

大腸も便の毒素にやられて弱っていく。

腸全体が弱って栄養の吸収がしにくくなります。

そして腸で行われている酵素の製造も妨げられてしまいます。

酵素を簡単に説明すると、酵素は体の機能を働かせる大事な物質です。体の機能が働くときに化学反応がおきていますが、その化学反応に欠かせない物質なのです。

体には肌をつくる機能がありますが、肌をつくる時に代謝系酵素が必要。

食べたものを消化するときも消化系酵素が必要。

体にはさまざまな機能があるので、酵素にもさまざまな種類があります。膵臓をはじめ、いろんな臓器で酵素は生産されていますが、腸内でもたくさん種類の酵素が生産されているのです。

腸内での酵素生産の際は腸内の善玉菌の助けが必要だと言われています。

便が滞留してしまうと、腸内環境が悪化し悪玉菌が増えてしまいます。

そうなると酵素の製造が妨げられてしまうのです。

また腸は免疫システムを担っているので、腸がダメージを受け、腸内環境が悪化すると、免疫の働きも影響を受ける可能性があります。

腸にはバイエル板という免疫器官のひとつがあります。

1970年代から免疫学の進歩に伴って、バイエル板が免疫システムにおいて重要な働きを担っていることが判明したんですね。その詳しい働きはよくわかっていないことも多いのですがとても重要な機能だということはわかっています。


うんちが理想から離れていくほどに、毒素逆流、栄養補給できない、酵素ができない、免疫がおかしくなる...といった、避けたいことが近づいてきてしまうのです。

うんちが理想から離れて過ぎているのは、非常にまずい状況だということは分かっていただけたと思います。

うんちを理想に近づけていくには、腸を整えることが必要です。

腸が整えばうんちは理想的になっていくので、うんちは腸のバロメータとしてとらえてくださいね。

次回、腸を整えるための5つのアプローチ(取り組み)についてお話しします。

「腸を整えるための5つのアプローチ」

1.食事の、質・時間・量(便の排出をスムーズに)

2.食物繊維(腸のぜん動運動を活発にする)

3.乳酸菌(腸内菌環境を整える)

4.ハーブ(腸壁を癒す、きれいにする)

5.マッサージ(腸の緊張を和らげる)


ヘミュー 佐藤

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